多点での温度計測が可能なサンサーモ

サンサーモの最大の特徴は、1本のケーブルで同時に多点の温度測定が可能な点です。これは、ケーブル内部に複数の温度センサを内蔵することで実現しています。従来の多点温度測定では、複数の温度計や熱電対を個別に設置する必要があり、設置作業の煩雑さや配線の複雑化などの課題がありましたが、サンサーモはこれらの課題を解決するために開発されたケーブル式多点温度センサです。

潤滑油・配電盤等温度監視 温度センサ

多点温度計測のメリット

多点温度計測とは、1本のケーブルや配線上に複数の温度センサを配置し、複数地点の温度を同時にモニタリングする技術です。従来の単点ごとの計測と比べて、以下のようなメリットがあります。

・設備全体の温度分布が一目でわかる

複数の測定点を同時に可視化できるため、異常発熱や温度ムラを早期に検出できます。点検や保守の精度を高めるだけでなく、製品や装置の品質安定にも貢献します。

・配線・設置工数を削減できる

従来のようにセンサを1点ずつ配線する必要がなく、1本のセンサラインでまとめて管理できます。そのため、導入にかかる工期や人手を抑えることができます。

・広範囲の温度管理が低コストで実現できる

センサ点数が増えても中継機器や制御盤の増設が最小限で済むため、広いエリアを効率よくモニタリングすることができます。初期コストの削減にもつながります。

・安定したデータ取得が可能

ケーブルタイプや有線通信による温度計測は、電波干渉の影響を受けにくく、長期的に安定したデータ収集が行えます。耐環境性の高い仕様を選ぶことで、水中や高温多湿など過酷な条件下でも使用可能です。

このように、多点温度計測は「効率性・安定性・経済性」を兼ね備えた温度センシング技術として、さまざまな産業現場での活用が広がっています。

サンサーモによる多点温度計測の事例

潤滑油・配電盤等温度監視

大型ポンプ回転部温度監視

恒温槽内温度監視

冷凍・冷蔵車コンテナ温度監視

地中温度監視

化学製品製造ラインの保全監視

工作機械製品内、組込部品活用

特 徴

特 徴

多点式ケーブル温度センサの「サンサーモ」の特長は、ケーブルセンサ故に構造がシンプルでイニシャルコストが安価であり、完全防水で使用環境も選ばず、施工時間が短くできる為、導入も早いです。他のシステムを組んだ温度センサ(熱電対等)に比べて、構造上、安価に導入することが可能です。

特徴1

【コスト】構成がシンプルだからイニシャルコストが安価

熱電対などは、分岐される数が増えると、ケーブル分のコストが増加してコストがかさむ。 中間機器のセンサ接続数が決まっているので、センサ数を増やすと中間機器の増設も必要でコスト増の要因になる。しかし、ケーブル温度センサ「サンサーモ」は、温度センサが1本のケーブル上に組み込まれており、センサの数が増えても、中間機器(ハブ・変換器、電源)不要でイニシャルコストが安価です。

サンサーモの場合

温度センサが1本のケーブル上に組み込まれており、センサの数が増えてもコスト増加に繋がらない。

熱電対の場合

中間機器からケーブルで分岐されている。分岐される数が増えると、ケーブル分のコストが増加してコストがかさむ。
中間機器のセンサ接続数が決まっているので、センサ数を増やすと中間機器の増設も必要でコスト増の要因になる。

無線式温度センサの
場合

子機が高額で、センサ点数分子機の購入が必要になりコストが増加する
(どこに子機を設置したか、わからなくなるケースもある。)

特徴2

【使用環境】完全防水(センサ部)で水中、屋外等の様々な環境で使用可能(適応温度範囲 −40℃〜105℃)

  • 屋外(雨あり)
  • 水中
  • 地中・土中
  • 耐薬品
  • 耐油

<用 途>

特徴3

【導入時間】施工時間が短い為、導入も早くできる

よく使われる熱電対は、選定からケーブル加工や端末加工など、施工することが多く導入に時間がかかります。「サンサーモ」は、ケーブルセンサなので施工に関しては、ケーブル固定のみで施工時間が短い。

サンサーモの場合

<施工項目>ケ-ブル固定
<施工時間>1時間以内

無線式温度センサの場合

<施工項目>子機の固定
<施工時間>2~3時間以内※通信確認含む

熱電対の場合

<施工項目>機器類の設置場所選定
各ケーブルの切断
端末加工(電源工事)※電源工事無い場合ケーブル固定
<施工時間>2~3日程度※電源工事無い場合

特徴4

【通信方式】多くの通信方式に対応しているので、既存環境に合わせて導入が可能

「サンサーモ」では、カスタマイズで既存環境に合わせて通信方式に対応しております。

  • RS232C
  • RS485
  • Ethernet
  • CANBUS
  • Bluetooth
  • USB

特徴5

【外観】見た目がスッキリ目立たない

「サンサーモ」は、温度センサがケーブル内に組み込まれているので見た目はケーブルそのもの。また中間機器(ハブ・変換器、電源)が不要な為、設置が目立って欲しくない場所にもスマートに設置できます。

特徴6

【接続方式】有線・無線対応できる

特徴7

【再設置】ケーブルセンサなので現状のまま回収でき、再設置も容易

温度センサ 選定方法用

温度センサ 選定方法用

多点温度計に関するよくある質問

多点温度計とはなんですか?
多点温度計とは、1本のセンサケーブルやプローブ内に複数の温度センサを内蔵し、複数の場所の温度を同時に計測できる温度センサシステムのことです。
従来のようにセンサを1点ずつ設置する必要がないため、配線や設置工数を大幅に削減できます。温度分布をリアルタイムで把握できるため、設備の異常検知や品質管理にも活用されています。

サンサーモはどれくらいの長さまでいけますか?
標準タイプで最大300mまで対応できます。測定ポイント数は1~40ポイントまで対応しています。そのため、広範囲の温度測定を同時にしたい場合に、サンサーモは適しています。

他社製品の違いについて教えてください。
サンサーモはケーブルタイプの多点温度センサです。
多点温度計には他にも熱電対タイプや無線(Wi-Fi)タイプなどがありますが、それぞれに特徴と注意点があります。

熱電対タイプは分岐数が増えるほど配線が複雑になり、ケーブルや配線部材のコストがかさみやすいという課題があります。
一方、Wi-Fiタイプは設置の自由度が高い反面、電波環境によっては通信が不安定になり、正確なデータ取得が難しくなるケースもあります。

それに対してケーブルタイプは、電波干渉の影響を受けにくく、安定したデータ計測が可能です。さらに、センサの分岐もシンプルで扱いやすく、比較的低コストで広範囲をカバーできるという利点があります。